こんにちわ。院長の武内です。
東京は珍しく雪が降ってますね。雪を見ると少しワクワクするのはまだまだ子供心が残っているからかもしれません。
今回は「パーフォレーション」(穿孔)についてです。
昨今では歯科医療の技術の向上、機器の精度の高さなどにより歯をすぐ抜歯することなく、根管治療などを行い保存していくことが多くなってます。その反面、やむなく抜歯せざるを得ないケースもあります。根管治療を行った歯の破折や今回のテーマである「パーフォレーション」のケースも抜歯理由になることが多いものです。
歯の破折やパーフォレーションをしていても必ずしもすぐに抜歯というわけではなく、MTAセメントやスーパーボンドセメントを使用して保存を図ることもあります。
破折やパーフォレーションのケースでは治療によりある程度良好な予後がありそうなのかどうかを判断するための術前診断が重要になると思います。
今回のパーフォレーションは術前の診断により、部分的に抜歯を行ったケースです。
右上の一番奥の歯、7番の銀歯の部分に強い激痛が出たことがあり、現在違和感があるということでご来院されました。
すでに根管治療がしている歯で、保険外による根管治療を行うため除去とCTを撮影したところ、、、
土台の下の部分に赤く見える部分があるのがわかると思います。これはパーフォレーションしている箇所から周りの歯肉が侵入してきている状態です。
CT撮影するとMB根にパーフォレーションが認められます。(赤い部分がパーフォレーション、緑の部分が根っこ)
緑の丸をしている部分が本来の根管がある場所で、赤い丸部分はパーフォレーションを起こしている場所になります。
パーフォレーションを起こしている場合、MTAセメントにて封鎖を試みることが多いですが、今回の場合はパーフォレーションの箇所の数、大きさから封鎖は困難と判断しました。
ただその中でも部分的に抜歯を行い(トライセクション)、1つの根っこを根管治療して被せ物をしていくことにしました。(下の赤の部分は抜歯、緑の部分を保存)
このようにパーフォレーションを起こしていると抜歯になるケースと保存ができるケース、両者とも出ることがあります。
これらをしっかりと診断していくことは患者さんの歯科治療の理解をしてもらうためにも重要と考えてます。
吉祥寺・三鷹で根っこの治療でお悩みの方、ぜひ一度ご来院ください。スタッフ一同お待ちしております。